これがNASAのJ-2Xロケットエンジンだ! - EUROPA(エウロパ)

これがNASAのJ-2Xロケットエンジンだ!

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 こちらはNASAが開発を進めているJ-2Xというエンジンです。こちらのアポロ時代に作られたJ-2がベースになっているんですが、当時の物に比べ燃焼効率が向上し、製造コストも安く抑えられています。今回は、今後数十年という長さで使われるであろうJ-2Xを紹介します。

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 宇宙空間に人、又は物資を送り込むには今現在ロケットを使う以外方法はありません。ロケットを作る上で様々な困難があるんですが、その中でもとてつもないエネルギーを生み出すロケットエンジンの製造は最も難しい分類に入るでしょう。
 ロケットエンジンには推進剤の違いにより主に2つの分類に分けられています。一つは固体燃料、もう一つは液体燃料です。J-2Xロケットエンジン(以下、J-2X)は液体燃料を使ったロケットエンジンで、液体水素と液体酸素を混合し燃焼させ推進力を得ます。

J-2Xは1960年代のエンジンが元?
 J-2Xのベースは“J-2ロケットエンジン”です。J-2は月に人間を送り込んだアポロ計画で使用されていて、使用されてサターンVロケットの2段目、3段目にそれぞれ5基から1基が搭載されていました。
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画像:J-2ロケットエンジン(右)

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画像:サターンVロケット2段目に搭載された5基のJ-2エンジン

 その後、J-2S・J-2Tという性能を向上させたエンジンが開発されるもアポロ計画の中止ともに実用化されずに現在に至ります。しかし、スペースシャトルの引退と共に新型の宇宙船とロケットエンジンを開発することになったNASAは、1960年代前後に使用されいたJ-2をアップグレードしたエンジンを使用することに決定しました。これがJ-2Xです。

J-2X mainstage test A2J005

補足:2011年8月、ミシシッピ州で行われたJ-2Xの燃焼試験。燃焼時間は32.2秒

シャトルのエンジンは不採用
 何故J-2モデルを使うことになったのか。J-2Xはスペースシャトルが引退後、次世代ロケットのアレスIロケット(2段目)に搭載される予定でした。NASAは同じ液体燃料ロケットであるスペースシャトルのメインエンジン『SSME』を使うことも考えられていたんですが、これは地上で点火するように設計されていたためで(計画では宇宙空間で点火できる仕様でなければならない)、新たに新型のロケットエンジンを開発する手間暇を考えて、J-2をベースとしたアップグレードモデル、つまりJ-2Xを使用したほうがよいと判断したためです。また製造コストはSSMEよりも大幅に安く抑えられたといいます。

J-2
推力(高々度):90トン(890kN)
燃焼時間:500秒
乾燥重量:1,579kg
装備重量:1,637kg
ノズル圧力比:27.5対1
燃料/酸化剤:液体水素/液体酸素
混合比:5.50
製作:ロケットダイン社

J-2X
推力(真空中):133トン
比推力(真空中):448秒
乾燥重量:2,469kg
燃料/酸化剤:液体水素/液体酸素
製作:プラット・アンド・ホイットニー/ロケットダイン社


 J-2Xエンジンは次世代大型ロケット開発計画SLS(Space Launch System)で使用されることを目指し開発が続けられています。

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写真:燃焼試験が行われるJ-2X

参考:J-2ロケットエンジン - Wikipedia
NASAの次世代エンジン、J-2X - ナショナルジオグラフィック




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