中国の墓地、埋葬事情 - EUROPA(エウロパ)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

中国の墓地、埋葬事情

5344.jpg

 以前、中国で墓地不足が深刻化していることにより、海洋葬(水葬)を行う場合に限り自治体が費用を負担するという記事を紹介しました。広大な土地がある中国なんですが、どうして墓地が不足するのでしょうか。中国の埋葬事情について調べてみました。

スポンサーリンク
古来中国では・・・
 古来中国においての葬法は天葬、水葬、火葬、土葬の四つの方法が用いられてきました。これは複数の民族や文化、土地環境が混在している中国独特の葬法になります。その中でも中国の人口9割を締める漢民族では一般的に土葬が主流でした。しかし、1950年代になると土葬から火葬へと『国策』として推進するに至ります。日本とは違い広大な土地がある中国で、なぜ土葬ではなく火葬が推進されるようになったのでしょうか。

資源と農耕地の確保
 答えはズバリこれです。森林資源の節約と農耕地の確保です。日本に比べ広大な土地があるとされる中国ですが、実際の所、人が入り農耕地として利用できるのは国土の僅か9.96%(1994年)とされています。開発が進むにつれ農耕地が増えると思いきや実は逆に減っています。2006年6月の報道によると中国の耕地面積は1996年には1億3000万haだったのが、2005年には1億2200万haにまで減少していることが明らかになったとされています。これがどれだけの数値かよくわからないのですが、中国国民一人当たりの耕地面積は0.093haで(FAO統計による)世界平均の3分の1に過ぎないということです。

火葬はいつから始まった?
 中国では死を『生』と同じように重要視し、祖先の墓を立派にすることが生きている者に繁栄と幸福をもたらすと信じられてきました。こういったこともあり『火葬は死を生と同じようにということに反する』としほとんど行われませんでした。しかし、1956年に毛沢東が火葬の導入を提唱。これが殯葬改革といわれるものなのですが、要は土葬から火葬へ国策として推進し始めます。理由は上記の資源と農耕地の確保というものです。その後、古き習慣を捨てさせるため「改革殯儀・移風易俗」などスローガンを元に「共産党員は喪事を簡素化し、率先して火葬を実行せよ」など通達されるなど、様々な宣伝工作が行われたとされています。

墓地バブル
 毛沢東時代から埋葬文化を改革する努力が続けられる中、21世紀に入り中国でも土地が高騰。それにつられ墓地価格が高騰問題となりました。しかし、価格はいくら位なのか。2011年5月、インド紙エコノミック・タイムズは北京で働く一人の男性の例を紹介しています。亡くなった妻の父親のため購入したのは首都北京の郊外にある墓地です。0.5平方メートルというサイズなのですが、価格は9200ドル。なんとこの男性の年収を超える金額だったといいます。一方、北京や上海の”マンション価格”は1平方メートルあたり4611ドルと“墓”の5分の1程度で買えるととのことです。
 そのようなことで「土葬はできなくてもせめて火葬しお墓に入れたい」という市民が多くなりました。

5342.jpg
写真:香港の墓地

 今現在、特に都市部では土葬は一部の金持ちしか出来ず、一般人は火葬しお墓を立てるという以外選択肢は無いとされています。しかし、中国内の法律で土葬した場合も10年後には火葬し墓に埋葬しなければなりません。香港では10年間で47万人が死亡するとされているなか、15万人分の墓地しか供給できないということで先手をうち『納骨堂』を建設。日本を参考にした中国版納骨堂なのですが、中国人は昔から山の中に墓を建て先祖供養するという考えから評判は良くはないとのことです。

海洋葬の登場
5343.jpg
写真:海洋葬第1号になったという写真

 中国政府は土地不足、墓地バブルの批判を避けるためか、海洋葬を支援、推進し始めます。実際に初めて海洋葬が行われたのは2007年10月、広東省東莞市で事故死した出稼ぎ労働者です。2010年には上海でも海洋葬が行われるようになります。海洋葬は貴重な土地を節約する、エコな埋葬法との認識も広がっているようなのですが、現在、海洋散骨を選択しているのは全上海市民のわずか2%に過ぎないとされています。現在特に深刻な上海では用地の節約の為、「芝生葬」「花葬」「樹木葬」「壁葬」などの埋葬方法を勧めているといいます。


参考:レコードチャイナ


Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
この記事へのコメント
コメントを書き込む

トラックバック

http://freeride7.blog82.fc2.com/tb.php/2791-da39b28c

Copyright © EUROPA(エウロパ) All Rights Reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。