抗放射線薬開発へ、ガン治療など幅広い利用 - EUROPA(エウロパ)

抗放射線薬開発へ、ガン治療など幅広い利用

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 アメリカのバイオテクノロジー関連企業数社が開発を勧めているのは抗放射線薬です。その名の通り放射線に対し耐性を向上させるというものなんですが、一体どのような薬なのでしょうか

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 米テキサス州のバイオテクノロジー企業『テラピオ』、ペンシルベニア州のバイオ医薬企業『オンコノバ・セラピューティクス』、カリフォルニア州のバイオテクノロジー企業『セレラント・セラピューティクス』が開発しているのは抗放射線薬です。

 高い放射線は骨髄や脳などあらゆる組織に影響を及ぼします。急性放射線症候群や放射線関連の疾患のための治療薬として米国が認可した医薬品ではないものの、これら3社が緊急時の抗放射線薬として、また他の疾患の治療薬としても常備可能な医薬品の開発を急いでいるといいます。

 具体的にどうのような薬なのかは不明なんですが、バイオテクノロジー企業のテラピオ社は、細胞の持つ毒素類の排出機能を高める方法を研究しているといいます。この機能は関与するRLIP76と呼ばれるたんぱく質を多く投与することで、放射線や他の化学的毒素類にさらされた際の細胞の生存の改善が期待できるとしています。
 オンコノバ・セラピューティクス社が開発しているEx-RADと呼ばれる医薬品は、分子機構を刺激することで遺伝子の修復機能を発動させ、高放射線で細胞が死滅するのを防ぐ効果があるそうです。
 セレラント社はCLT-008と呼ばれる薬剤を開発しています。これは成人の造血幹細胞に由来する細胞治療薬で、感染症と闘い、止血にも必要な成熟した血液細胞を作り出すように開発されたものだそうです。セレラント社によると、動物を対象にした研究では放射性物質にさらされてから5日以内なら効果が認められたとしています。

 セレラント社は米生物医学先端研究開発局(BARDA)と1億6990万ドル(約136億2000万円)の契約をしており「CLT-008の開発にも十分な資金だ」と述べています。

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参照元:WSJ日本版

NASAとロシアが共同開発している抗放射線薬剤
 国レベルで開発している薬というのが実は存在し、アメリカ航空宇宙局とロシア科学アカデミー学術研究所(ウラジカフカス研究所)が共同で放射線作用を中和するという抗放射線薬剤の開発を行なっています。

 この抗放射線薬剤は2006年に動物実験が行われました。結果は7日間で致死的となる放射線量を浴びせられた動物はアメリカ側が開発したもので4日間生き延び、ロシア側が開発したものでは死亡することはありませんでした。また、2ヶ月後行われた検査で放射線による悪影響の跡が全く見られなかったとしています。さらなる実験で人体細胞も使って同じことが試みられ、結果は“薬剤の有用性が実証された”としています。

 ロシアのウラジカフカス研究所は実験結果を踏まえ、仮に人間に投与された場合、致死量に匹敵する放射線量を1000倍以上に引き上げることができると太鼓判を押したとされています。

参照元:The Voice of Russia


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