英物理学者が考える映画「アルマゲドン」と小惑星の回避策 - EUROPA(エウロパ)

英物理学者が考える映画「アルマゲドン」と小惑星の回避策

6302.jpg

 イギリスの物理学者は映画『アルマゲドン』で地球に衝突する小惑星を核兵器で破壊し危機を回避したことについて、「安っぽい花火」とした上で核兵器を使用しても小惑星を破壊することはできないという論文を発表しました。

スポンサーリンク
 英レスター大学で7日、物理学研究紀要「ジャーナル・オブ・スペシャル・フィジックス・トピックス」で「Could Bruce Willis Save the World?(ブルース・ウィリスは世界を救えるか?)」というテーマである論文の発表がありました。
 研究チームが取り上げたのは映画『アルマゲドン』。主人公らが小惑星に降り立ち穴を掘り核兵器を設置し起爆。小惑星の軌道を変え(2つに割り)、地球への衝突を回避したという内容です。これについて研究チームは「爆発のタイミングがあまりに遅すぎたので、いずれにせよ地球は終末を迎えていただろう」とし、核爆発が小惑星に与えた影響については「安っぽい花火」程度だとしています。

 具体的にどのような発表だったのかというと、映画『アルマゲドン』で地球に衝突すると言われていた小惑星(劇中ではテキサス州程度のサイズ、テキサス州は東西南北に1200km程度)が仮に直径1000km程度とし、これを2つに割るには地球上で最も強力な核兵器「ツァーリ・ボンバ」のさらに10億倍の威力が必要だとしています。
 仮にその威力の核兵器が準備できたとしても「小惑星の発見は、映画よりもずっと早期でなければならない」とし、地球から約87AU、130億キロメートル離れた位置で割らないといけないとのことです。

参考:ボイジャー1号の現在位置(地球から120AU(179億キロ))
5868.jpg

参考:ツァーリ・ボンバ
6301.jpg

 ソビエト連邦が開発した人類史上最大の水素爆弾。正式名称はAN602。ツァーリ・ボンバは本来、100メガトンの威力を実現する多段階水爆だったものの、威力が大きすぎソ連領内の人口密集地へ多量の放射性降下物が降ってくることが予想されたため50メガトンに抑制し大気圏内で爆発させました。
 50メガトンについてはTNT換算で広島型原子爆弾「リトルボーイ」の3300倍、第二次世界大戦中に全世界で使われた総爆薬量の10倍の威力があるとされています。


 「われわれの現在の技術では、地球をこのような小惑星から、このような手段で守ることはできない」とした上で、核兵器以外の代替案については、「実現可能な方法の1つは、小惑星に推進装置を設置して方向を変えるという方法だ」としており、「どのような手法であっても、非常に早期の発見と非常に綿密な実施計画が必要になるだろう」と結論づけています。

 地球に衝突の恐れのある小惑星の対策については過去ロシアがアメリカと共同で新しい防衛システムを構築しなければならないと述べたことがあり、ここでは「地球への飛来物を粉砕するほどの破壊力が必要だ」としています。

参照元:AFPBBNEWS


Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Copyright © EUROPA(エウロパ) All Rights Reserved.