ステルス機の素材、アメリカから密輸計画で中国人逮捕 - EUROPA(エウロパ)

ステルス機の素材、アメリカから密輸計画で中国人逮捕

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 カーボンファイバーを中国に密輸する計画を立てていた中国人が米国当局が行ったおとり捜査により逮捕されました。中国人は、10月5日に実施されるという新型戦闘機のテスト飛行に必要な素材だったと語っています。写真は中国が開発を進めているステルス機。

特殊なカーボンファイバー
 9月26日(米国時間)、航空宇宙仕様のカーボンファイバーを米国から中国へ不法に輸出しようとしたとして、中国人のMing Suan Zhang(40歳)が、ニューヨーク州東部地区の連邦裁判所に告訴されました。輸出しようとしていたのは、アメリカではステルス戦闘機「F-22 ラプター」など、軍用機の胴体に使われるものだったとされています。

 「New York Times」紙が報じた内容によると、Zhang容疑者はスポーツ機器の製造者で、無実を主張しているといいます。しかし連邦検察は、Zhang容疑者は軍事仕様のカーボンファイバー400万ドル相当を違法に輸出する計画の首謀者だったと主張。さらにZhang容疑者は、米国側のおとり捜査員に対しカーボンファイバーは10月5日に実施される中国の新しいジェット戦闘機のテスト飛行のために必要な素材だと語っていたといいます。

 不正輸出しようとしていたカーボンファイバーは特殊な素材で、アメリカでは原子力発電所や最新鋭の軍用機などに使用されており、Zhang容疑者が入手しようとしたと検察が主張するカーボンファイバーM60JBの場合、400万ドルで約2トン分になるとのことです。

日本からの入手は難しい
 告発状によると、密輸計画は2012年4月25日に始まったといいます。その間、7月中旬におとり捜査官と電話で話をした際に、Zhang容疑者と共犯者のJohn Doeは「日本からのカーボンファイバー入手が難しい」と述べ、また、米国で新しい売り主を見つけたことにDoeが言及していたといいます。別の秘密捜査員がZhang容疑者に連絡をとり、9月に渡米させる算段をつけ、Zhang容疑者が渡米した時点で逮捕に至ったとのことです。

 現在中国で開発されているステルス戦闘機はJ-20や最近リークしたJ-31、これ以外にも派生型など複数機あるとされています。しかし、ジェット戦闘機の「胴体」を構成するカーボンファイバーすらも満足できないレベルであると考えると、性能自体はそこまで高くないことも想像できます。

中国とステルス機
 中国では無人機を始め幾つかのステルス機(主に戦闘機とされるもの)がこれまでに登場し、既に試験飛行を行なっている機種も存在します。今回は具体的にどのようなものなのか写真と簡単な解説を入れておきいます。

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写真:2012年9月下旬にリークした瀋陽飛機製造公司が製造するJ-31

 2012年9月下旬にリークしたのはJ-31というステルス戦闘機です。瀋陽飛機製造公司製とされ、機種には「310001」、垂直尾翼には「鶻鷲」と文字が入っていたことから「J-31 鶻鷲(ファルコンイーグル)」などと現在は呼ばれています。ロシアの軍事関連サイトによるとJ-31は艦載型の戦闘機となり、将来的に中国産の空母に搭載されるとしています。

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画像:成都飛機工業公司が開発するJ-20

 2010年年末ににリークしその姿が明らかになったのは成都飛機工業公司が開発を進めているJ-20です。J-20は2011年1月11日に初飛行を終えています。
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